obniz直挿しで使えるサーボモーターを比較します。動作の安定性とパワーのバランスが良いのは「SG-5010 」。ぎりぎりまでパワーを求めるのであれば「MG995」が良いかと思います。
obniz直挿しサーボモーター比較
サーボ型番 |
重さ |
パワー※1 |
回転角度※2 |
ギア |
obniz直挿し |
SG-90 |
9g |
1.8 |
180° |
ナイロン |
◎ |
SG-5010 |
38g |
5.5 |
180° |
ナイロン |
〇※3 |
MG995 |
55g |
7.0 |
120° |
金属 |
△※4 |
MG996 |
55g |
9.4 |
180° |
金属 |
×※5 |
※1 パワーは4.8V動作時、単位はkgf・cm
※2 同じ型番で360°回転するタイプも存在する
※3 不安定現象が確認されている
※4 公式で動作確認されていないが、初代obniz Boardなら動作した
※5 360°回転タイプは動作したことがある
安心だが貧弱なSG-90
電子工作で最も一般的なサーボモーター。obnizと組み合わせて、合計15個くらい使ったことがありますが、動作不具合の経験はありません。
仮に不良品に当たっても、安いので痛手にはならないでしょう。
弱点はパワー不足。108gのスマホを持ち上げようとしたら、異常音が発生して動作しなくなりました。
物を持ち上げる用途には向きません。
公認でパワーがあるSG-5010
obniz公式サイトで動作確認されており、SG-90の約3倍のパワーがあるサーボモーターです。
物理スイッチを押し込むときに、使ったことがあります。
電源によっては動作が不安定になると報告があり、SG-90よりはトラブルになる確率が高いかもしれません。
それでもobnizではよく使われるサーボで、パワーと安定性を両立させたい場合は、SG-5010が最良の選択になるかと思います。
頑丈な金属ギアのMG995
メタルギア(MG)のサーボモーターです。
外装はSG-5010とほぼ変わらず、ネジ穴の位置も同じで互換性があります。
ただし、サーボホーンを取り付けるギア部分がSG-5010より少し大きいので、完全互換ではありません。
SG-5010よりパワーがあり、さらにギアは金属で耐久力があるので、重いものを持ち上げることもできるでしょう。
ロボットアームに向いているサーボです。
公式ではobnizに直挿しで動作確認はされていないので注意が必要です。
個人的な調査だと、「obniz Board 1Y」では動作せず、初代「obniz Board」だったら動作しました。
サーボの回転角度も注意が必要です。データシートでは120°となっていますが、実際試すと120°以上回転します。180°には届かず、微妙な動作範囲でした。
MG995から進化したMG996
Amazonの商品説明では「従来品のMG995のギアと制御回路を改良した、金属ギアのデジタル・サーボ。」とあります。
番号が1つ増え、少し改良しただけと思ったら間違えです。
パワーが995と比較して、996は34%もアップしています。(型番の数字を1増やすより、感覚的には10くらい増やしてほしかった。)
回転角度180°のMG996を2つ買いましたが、どちらもobniz直挿しでは電流不足で動作しませんでした。
ただし以前、回転角度360°タイプのMG996は、obniz直挿しで動作したことがあります。
どういうことかは分かりません。
金属ギアのサーボモーターをobnizに直挿ししたい場合、無理をせずMG995を選択した方が良いかと思います。