ボッチャの指示板は何がいい?

ボッチャは指示板(パドル)で、赤・青、どちらのチームが投げるか指示します。

指示板は製品で購入できますが、卓球ラケット、うちわなどでも代用できます。

目的に合わせて、使い分けると良さそうです。

本気でボッチャをしたいなら本物の指示板

審判を目指していれば、アポワテック社の出しているレフェリーキットを買うのが手っ取り早く、そのキットに含まれる指示板(パドル)を使います。

他のメーカーの指示板は、もっと小さかったような気がしますが、アポワテックの指示板は大きいです。(写真では3歳の子供が持っているので、余計大きく見えてしまいます。)

点数を伝えるとき、指示板の上に指をのせるため、この大きさは視認性が高くて良いと思います。

審判を目指さなくても、気分的に本気になるので、ボッチャの体験会や、イベント、教室などで多用する場合、買って損はない気がします。

手軽にうちわで指示板

うちわが余っている家庭も多いでしょう。

私も初めての指示板は、うちわを使いました。赤・青の画用紙を貼り付けて作りました。

2作目は、自宅にスプレー塗料があるので、うちわにさっと吹きかけて指示板を作っています。

イベントや体験会で、「指示板はうちわで手作りできますよ。」と、伝えたいときは、製品の指示板は使わず、うちわを使います。

卓球のラケットで指示板

100円ショップセリアで買える卓球ラケットが、赤・青のラバーが使われていて、ボッチャに最適です。

セリアが近くにある場合、安く、早く指示板が手に入ります。

木材で手作り指示板

木材をカットし、色を塗って、指示板を自作することもできます。

工数で言えば、お勧めできません。

ただ、愛着がわき、一番多く使っています。

3Dプリンターで指示板

指示板にマイコンを埋め込んで、点数を管理したい!

そんな訳のわからない思いがあれば、3Dプリンターで作る選択肢もあります。

印刷コストを抑えるため、薄い木の板も併用しました。

一番お勧めできません。

まとめ

用途や目的に応じて、選んでください。

本気なら製品を購入。

まずは手軽に始めたいなら、うちわ、卓球ラケットが、お勧めです。

ちなみに公式戦ではなく、さらに聴覚障害者がいない状況であれば、指示板がなくても「赤」「青」と、口頭で伝えるだけでもOKです。

ボッチャの得点板は何がいい?

暗記しようとしても、ついつい忘れてしまうボッチャの得点。

ボッチャ体験で試合をするときは、しっかり得点板を用意したほうが良いです。

得点板はいくつか種類がありますが、現在、三角形の自立・めくり型のものを利用しています。

ホワイトボード記入も良いけれど

ボッチャをやる公民館のホールとか、ホワイトボードが常設されていたりします。

ホワイトボードの利点は、得点の経過を書けるところ。

赤|1|0|2|3|
青|0|4|0|0|

上記のように、経過を書きこんでいくことが多いと思います。

しかし、足し算ですぐに今の総得点が分からなかったり、見えにくかったりするのがちょっと惜しいところです。

特に子供は、パッと分かるような、「今何点?」という情報をほしがります。

視認性が高い得点板

やはり、得点を知らせるために特化した得点板(スコアボード)は、ホワイトボードより視認性がはるかに高いです。

めくるのも簡単で、運用が楽です。

写真の得点板は、Amazonで1,400円くらいで買えます。

表から見ても、裏から見ても、数字が分かる優れもの。

つまり、選手も観客も得点を知ることができます。

・・・あれ?

これは1桁までしか対応できない?6対14が、裏で6対41になっています。

まあ、いいでしょう。

コストパフォーマンスが良い、得点板だと思います。

ボッチャ専用の得点板もある

4,200円くらいで、ボッチャ専用の得点板も売られています。

赤・青の得点の間に、エンドの数が掲示できるようになっています。

先ほどの汎用得点板の3倍の価格。・・・なかなか手が出ません。

卓上カレンダーで代用できる

卓上カレンダーを2つ、または半分に切って、裏に数字を書き込めば、得点板を作ることができます。

もっとも安い方法です。

管理を失敗すると、いらないカレンダーと誤解され、捨てられてしまうリスクはあります。

うちでは妻が、見事に捨ててくれました。

電光掲示板も頑張れば作れる

2年半前・・・電光掲示板を作りました

あえて作る必要も、使う必要もありません。

得点板は、アナログで良いです。

包丁は3歳から 意外と重要なのかも

視覚障害者の方々と協力し、仕事を進めている時、「全盲の天才プログラマーが「大先生」と呼ぶ母の、挑戦させる子育て」というネットニュースを見ました。

危険を承知で、それでも子供のために挑戦させる母がすごい。

この覚悟は簡単にマネできるものではありませんが、だからといってあきらめず、多くの情報を集めて、子供に挑戦できる環境を整えることはできそうです。

子への肯定・親への尊敬

先述のニュース記事からの引用です。

「大先生(母)は、絶対に子どものやりたいことを妨げないし、否定をしませんでした。特に小さいうちは親に何かを否定されたら、子どもは抵抗できない。なんでも“自分には無理だ”という思考になってしまう。大先生が母親で本当によかったと思っています」

天才プログラマー野澤幸男さんの言葉です。

客観的な考察力にも驚かされます。

精神的に自立していて、22歳の青年が言う言葉とは思えません。

幸男さんの発言の中で、母親が「絶対に子供のやりたいことを妨げない」と言っていますが、母親は相当な忍耐が必要だったと思います。

記事にも書かれていますが、子供には、やらせない方が圧倒的に楽です。

「鬼親」とか、「子供がかわいそう」とか、「子供を殺す気か!」とか、親も保身で言われたくないものです。

それでも、悩んで、耐えて、子供の将来を優先した母親の姿を、子供はしっかり見ていますね。大先生と呼ばれています。

3歳から包丁を持たせていた

3歳で両目を失明したという幸男さんですが、具体的に何をやらせていたのでしょうか?

家では3歳から包丁を持たせた。

・・・目が見えない状態で、いきなり包丁でした。

覚悟が違う。

おそらく幼児の多くが包丁に興味を持ち、親は持たせるかどうかの選択を迫られると思います。

幸男さんが包丁を持った約20年前には、ネットもなく、親が自分で判断するしかない時代だったでしょう。

今は幸い、子供用の包丁もあり、大けがを避けつつ挑戦できる環境が整っています。

うちの家庭に覚悟があったわけじゃありませんが・・・

ブログを書いている目の前で、3歳(四男)と、5歳(三男)が、包丁で柿の皮をむいて食べています。

いったい何歳から包丁を持たせたか覚えていませんが、日常的に使いこなしています。(3歳の子はまだまだですが)

おなかすいたら、果物を冷蔵庫から出して、勝手に切って食べます。

うちの場合、単純に子供が多くて「好きにしてくれ」です。

もしかしたら、昔の日本は子供が多くて手が回らないから、「子供がやりたいことを妨げない」という環境が、自然にあったのかもしれません。

今の若者が安定志向だと言われるのも、少子化の影響で過保護になって、挑戦する機会が少ないことが無関係ではないように思えます。

覚悟はなくてもネットがある

幸男さんと母親が困難に立ち向かう話は、3歳以降も続きますが、読んでいて感動するとともに、幸男さんの母親ほどの覚悟を持てない焦燥感がつのります。

おそらく、子供の挑戦のために、こんなに覚悟を持って戦える親は、多くないと思います。

じゃあ、子供に挑戦させることをあきらめるか・・・。

よく考えると、そんなことはありません。ネット活用が今ならできます。

たとえば、

子供「ほーちょー、ちょうだい」

親「え!?包丁?ちょっと待って、調べるから。」

子供に何歳から包丁を持たせていいか、子供用の包丁があるか、ネットで情報や物を手に入れられる時代です。

子供ができるように考案されている道具や参考情報は、想像以上にあります。

本当に子供にあきらめさせていいのか、一度調べるのが良いと思います。

調べるのに覚悟は必要ないですし、子供の挑戦を妨げない方法は、案外簡単に見つかるかもしれません。

危険な包丁の例を話題にしましたが、やはりケガはします。

子供は痛がって、泣くこともありますが、そんなことではめげず、親が止めない限り再挑戦します。

子供の能力が、親の思っているより高いことに気づくキッカケにもなるかもしれません。

論理的思考力とプログラミング

最後に、今後の社会を生き抜くのに必要とされる「論理的思考力」について。

包丁に限らずですが、多くの挑戦で考える力が身に付きます。

来年から小学生のプログラミング教育が必修になりますが、プログラミングで身につく論理的思考力は、普段の生活でも挑戦し、考えることで、自然に身についていきます。

幸男さんが天才プログラマーと言われるスキルが身に付いたのも、幼少の時から挑戦し続けたことと、無関係ではないでしょう。

音の出るボッチャボール やり直し

視覚障害者向けのボッチャで、音の鳴るボールを作っていました。

最初に作ったボールが、あまりにも音が出なかったので、作り直します。

ボールの中身を抜いて、鈴を入れる・・・その制作過程を楽しみました。

プラ鈴を3Dプリント

最初に作ったボールの音が小さいのは、鈴の数が足りなかったからです。

3Dプリンターでプラ鈴を作ります

欲しいときに、欲しいだけ作れるのが、3Dプリンターの良いところ。

金属製の鈴をプラスチックで覆い、ボールの中に押し込んでも音がするようにします。これを2つ用意しました。

子供はボッチャの中身を知りたい

前回、子供がいないときに、ボールを解体していました。

ボッチャボールの中身を出したときの写真を子供に見せたら、「見たかったー!」と、不満の声が。

そりゃ、見たくなると思います。

プラ鈴を入れ替えることになったので、今度は子供と一緒に、ボールの中身を出しましょう。

プラスチックの粒があふれ出す

子供たちは夢中でボールの中身を出していきます。

白いプラスチックの粒が、おぼんの上に広がります。おぼんは必須です。

黒い粒も混じっていることにも気づきますが、重さ調整のためか、反発調整のためか、定かではありません。

プラ鈴を入れ替え、出したプラスチックの粒を戻します。

・・・部屋中にプラスチックの粒が飛び散っていて時間がかかりましたが、なんとかプラ鈴入れ替え作業が完了しました。

ブラインドボッチャ・触覚ボード(改)

視覚障害者向けのボッチャで使う触覚ボード。

数々の失敗作を生み出しましたが、ようやく形になってきました。

作り方を記載します。

ブラインドボッチャ・触覚ボードとは?

まず、ブラインドボッチャとは、視覚障害者向けのボッチャのことです。

全員目隠しをして、ボッチャをプレイします。

視覚障害者にボッチャボールの配置を触覚で伝えるため、専用のボードを作っています。

ボールの色によって形状が違い、手触りで何色のボールか判断できます。

ブラインドボッチャ実施の様子はこちらにまとめています。

芯はホワイトボード

ブラインドボッチャ用、触覚ボードの作り方を紹介します。

ボードの芯は、100円ショップで買ったホワイトボードを使っています。

サイズはだいたいA4くらい。角が丸まっていて、ケガの心配もありません。

このホワイトボードの裏面に、マジックテープがくっつく布「マジッククロス」を貼り付けます。

ボールのシンボルにマジックテープ

ボードにくっつけるボールのシンボルは、3Dプリンターで作っています。

粘土で作っても十分だと思います。

このボールシンボルの底に、円形のマジックテープを貼ります。

直径1cmのシール付きマジックテープは、ネット通販で見つかると思います。

ホワイトボードに強力な両面テープ

ホワイトボードの裏面に強力な両面テープを貼ります。

布の接着が難しいかもしれないので、念のため強力に接着できるものを選びました。

マジッククロスを貼り付け完成

マジッククロスをホワイトボードの面積より、少し大きめに切り、ホワイトボードに貼り付けます。

マジッククロスが大きい分には、はみ出ている部分を、後でカットして、きれいに処理できます。

これで完成です。

ボードの縦横比は意外と関係ない?

ボッチャコートと、触覚ボードの縦横比が一致しないと、正確にボールの配置を再現できなさそうですが、そもそも再現する必要がない印象でした。

ボッチャの性質上、コート全体にボールが散らばることはありません。(散らばるようなら、ボールの配置を知る以前の問題です。)

白を中心に一か所にボールが集まるため、知りたいのは、だいたいその白周辺のボールの配置だけです。

コートのどこらへんにボールがあるかは、音や歩数で理解した方が良いでしょう。

触覚ボードが有効なのは、ボールの細かい配置を知ることです。ボールをはじいたり、押したり、戦術を考えることができます。

ボードの裏は筆談用

余談ですが、障害者施設のお祭りや、ユニバーサルスポーツイベントでは、視覚障害者だけでなく、聴覚障害者もボッチャをしに訪れます。

・・・少しだけ頑張って、ボッチャに必要な手話を覚えたのですが、あまり伝わってなさそうだったので、今は筆談にしています。

視覚障害者むけの触覚ボードをくるっと回すと、裏側はホワイトボードで、即座に聴覚障害者向けに筆談をできるようになっています。

ホワイトボードを芯にして、触覚ボードを作った理由でした。

ブラインドボッチャ実施で気づくこと

昨日、視覚障害者向けの「ブラインドボッチャ」を実施しました。

見えない状態で、ボッチャの状況を把握するにはどうすればよいか?

実際に試合形式で進めていると、多くの気づきがありました。

ブラインドボッチャのクラス分け

全盲の方、弱視の方、そしてそれぞれのアシスタント、計4名で対戦します。

プレイヤーはアイマスクを着用し、視力の条件を揃えます。

アイマスク着用については、陸上や水泳のように視力に応じたクラス分けをしては?という意見をいただきました。

確かに、陸上、水泳は視力に応じてクラスが3つくらいに分かれています。視覚障害者とひとまとめに言いますが、全盲、弱視は一緒ではないでしょう。

ただ、競技人口の差で、ブラインドボッチャでさらに視力によるクラス分けをすると、もはや選手も審判も集まらないので、難しいというのが現状です。

もし、陸上並みに人気スポーツになれば、細かいクラス分けもあり得るかもしれません。

コートサイズは事前に歩いて確認

レクリエーションのボッチャでは、会場の広さによってコートの大きさがまちまちです。

まずは、コートサイズを把握してもらう必要がありました。

「奥行3メートル、幅1.5メートル」と、口頭で伝えたのですが、イメージできるかは個人差があります。

そのため、介助者の誘導のもと、選手にコートの外周を歩いてもらい、大きさを把握してもらいました。

投球練習は入念に

通常の試合でも投球練習はありますが、とくにブラインドボッチャで初心者が体験する場合、ボールの転がりや方向を知るため、多めに投球練習をした方がよさそうです。

アシスタントが投球位置を知らせて、本当にその場所に選手が投げられるか?

何度か調整は必要になると思います。

投球位置の音出し

ボールの投球位置を教えるために、アシスタントが音を出します。

選手とアシスタントで相談した結果だと思いますが、音の伝え方が、赤チームと青チームで違っていました。

赤チームは、アシスタントが目標の後方で、拍手をしながら投球方向のみを音で伝えていました。

対して青チームは、ベルを使い、アシスタントが目標の前方で音を出しています。

青チームの方がより正確だとは思いますが、アシスタントに投球が当たったり、向かってくるボールを避けたとき、他のボールを動かしてしまうリスクはあります。

音の出し方の違いで、決定的な差は見られない場合、後方で拍手をする方が良さそうです。

ボールを動かして無効試合になる悲しみを避けられます。

ちなみに最終スコアは1点差で赤の勝ち(後方で拍手)でした。

触覚ボードで戦術を考える

ボールの配置は、触覚で伝えます。

ボッチャでは選手が戦術を考える上で、触覚ボードは重要です。

これがないと、音に向かってボールを投げるゲームになってしまいます。

触覚ボードを使うことで、たとえば「白い目標のボールに、ぴったり赤がくっつき、弾き飛ばさないと青が逆転できない」というような状況を、簡単に理解してもらえました。

ボールをはじいたり、押したり、飛び越えたり・・・そういった戦術の話までできたのは、ボッチャを体験するうえで非常に良いことでした。

二人三脚のプレイが面白い

プレイ中は、「ボールの中にビーコンを入れて、音を発信したほうが分かりやすい。」という話もいただきました。

技術的にも簡単に実装できます。

ただ、最終的に、「人同士が協力してプレイすることが楽しい」という結論に達しました。

確かにアシスタントと協力して、二人三脚でボッチャを攻略する姿が微笑ましかったです。

最後に余談ですが、コートの設営や片付けの際、アシスタントの二方が、何も言わずにさっと手助けしてくれました。

普段、周囲に目を光らせ、言語化しているからか、並外れた判断力を持っていました。

音の鳴るボッチャボール・改良

視覚障害者向けに、音が出るボッチャボールを作っています。

市販のプラ鈴を入れたボッチャボールは、音の出がいまいち。

そこで、自作したプラ鈴に入れ替えたところ、大幅に音が改善されました。

3Dプリンターで作ったプラ鈴

市販のプラ鈴は体積が大きい割りに軽いため、複数鈴を入れると、ボッチャ公式の重量より軽いボールになってしまいます。

プラ鈴を入れるとしても1つが限界でしたが、音が小さくて、あまり聞こえない状態でした。

そこで、小さめのプラ鈴を作ります。

3Dプリンターで鈴を覆うプラスチックカバーを作ります。

直径2cmほどです。

音が出やすいよう、16の切れ目があります。

ボールの縫い目を大きく切り開き、プラ鈴を押し込みます。

今回は2つのプラ鈴を入れました。

ボールの中にもともと入っているプラスチックの粒は、適量を抜きましょう。

ボールの重さをチェック

ボッチャボールの公式球は275±12gです。

今回は標準より10g軽い、265gとしています。

ちょっと軟らかめです。硬くする場合は、もっとプラスチックの粒を戻し、パンパンにボールを膨らませます。

問題なければ縫合

持ったり、振ったりして、音、硬さに問題なかった場合、縫合します。

投げて音を確認しよう

プラ鈴が2つになり、前回より明らかに音が出るようになりました。

音の出るボッチャボールは想像以上に良いです。

視覚障害者向けに機能するかは、本日さっそく確認しますが、それ以外にも子供向けに良いかもしれません。

音が出ると、ボッチャがちょっと楽しくなります。

余談

音のなるボッチャボールは、世界のどこかで作っている気がして、探してみました。

ブラインドボッチャのメーカーと言えば、デンマークの「ハンディライフ」ですが、そこでは扱ってないようでした。

さらに調べると、イギリスのメーカー「New Age」で作っていることが分かりました。

amazon.ukで「Sound Boccia」で検索すると、穴の開いた音の出るボッチャボールが出てきます。(※2019年11月調べ。日本へは発送できません。)

気になるのが評価が1つ星。

NOT competition balls
If you take these to a competition you will have them rejected because they have visible cut marks!

穴が開いていると、競技用のボールとしては使えないようです。

今後、BC7(ボッチャ視覚障害者クラス)が国際的に広がっていけば、穴あきのボールも認められてくると思いますが、今現在はボール表面を加工しない方がよさそうです。

プラ鈴を3Dプリンターで自作

理想のプラ鈴がほしい。

鈴の外側が二重構造になっていて、小さめで、穴が小さくて・・・。

こういう時は魔法の箱、3Dプリンターで作ります。

市販のプラ鈴は?

私が持っているプラ鈴は、ユニバーサルスポーツ「風船バレー」用のプラ鈴です。

ちょっとマイナーだと思いますが、手芸屋や通販で買えるプラ鈴も、だいたい同じ形状です。

私の使用用途だと、コメ粒ほどのプラスチックと混ぜるので、プラ鈴の穴から粒が入ってしまいます。

困ったときに3Dプリンター

魔法の箱、3Dプリンターを使いましょう。

この世に存在しない部品を、その場で生み出せます。

今回は直径2mmくらいで、細長い穴が開いた外殻をプリントしました。

単純形状なので、モデリングも簡単。

中身に球状の金属鈴を入れます。

素材としては、プラ(プラスチック)鈴とは言えませんね。

最後に接着剤で、外殻をつなぎ合わせます。

念のため、つなぎ目にテープも巻きました。

音を鳴らしてみよう

二重構造なので、触っていても音がよく出ます。

もちろん音色は、内側の鈴に依存します。

これから視覚障害者用のボッチャボールの中に、このプラ鈴を入れます。

音の鳴るボッチャボール

視覚障害者がボッチャボールを投げたとき、どれだけ転がっているか把握できない課題がありました。

鈴を入れて、ボールの転がりを聴覚で把握できるようにします。

ボッチャボール開封

カッターとハサミで、ボールの縫い目を切り、開封します。

白いプラスチックの粒があふれてきます。

中身を少しだし、ボールの中に空間をつくります。

プラスチック鈴を入れよう

プラスチック鈴(プラ鈴)を、通販で買うことができます。

二重構造になっているタイプのプラ鈴は、鈴に何かが接触していても音が鳴ります。

これならボールの中に入れても音がでます。

ただ、手元にあるプラ鈴は穴が大きいのが問題です。

ボッチャボールの中にあるプラスチック粒が入り込んで、音が出なくなってしまいます。

マスキングテープで巻きました。そして、音が出るように、切れ目を入れました。

これで、音は通し、粒は通しません。

プラ鈴を突っ込もう

ボール中心部に向けて、プラ鈴を突っ込みます。

そして、出したプラスチック粒を、ボールに戻していきます。

重さの調整が必要

プラ鈴が軽い割りに体積があるため、今までと同じボールの硬さにしようと思うと、軽くなってしまいます。

254g・・・規格外ですね。

最低、263g必要です。

プラスチック粒を詰め込んで、規定に達しました。

鈴を入れる前より、粒を詰め込んだ分、ボールが硬くなります。

投げてみよう!

マスキングテープで仮止めして、実際に投げてみます。

さすがにボールの表面に穴が無いため、鈴の音が小さくなります。

・・・静かにしてもらえれば、聞こえる範囲です。

ブラインド系のスポーツ(ゴールボールとか)は、競技中静かにするものなのでが、それでもさすがに音が小さいかな?

ボール表面に穴を空けたいですが、加工すると大会球としては使えなくなるはずなので・・・もし音を大きくするとしたら、鈴の量を増やしつつ、重さを調整する必要がありそうです。

追記:音がよく聞こえる改良版を作りました。

ボッチャボールの中身は?

ボッチャのボールの中身は?

時々、ボッチャの体験イベントで聞かれることがあります。

中にはプラスチックの粒が入っています。

ボールの中身は何でもOK

市販ボールの中身は通常プラスチックの粒ですが、とくに規定はありません。

モーターとか動力源をいれちゃダメですが、米でも何でもOKです。

湿気を吸いやすいものだと、ボールの重さが変わってしまうので、プラスチックが無難な素材なんだと思います。

ボールを開けてみよう

愛用しているボールに刀を入れるのは抵抗ありますが、一思いにやりましょう。

ザクッ!

縫い目の糸を切りましたが、しっかりしていて、簡単には抜けません。

ハサミも使って開封しました。

白いプラスチックの粒が飛び出してきます。

黒い粒も混じっていますね。この白と黒の配分で、微妙な重さ・硬さを調整しているのでしょうか?

軽い粒ほど量が入り、パンパンになるので、結果、硬いボールになります。

ちなみに、ボールの重さ・硬さ調整で、プロの選手はボールを開くことがありますが、こんな大胆に切り開く必要はありません。

縫い直すのが大変です。

ボールの規定は275g±12g

ボッチャボールの中身は自由ですが、重さには規定があります。

263g~287gの間で、重さを調整する必要があります。

ギリギリ263gに調整しました。

乾燥して軽くなる可能性や、自分の測りの誤差もあるかもしれないので、あまりギリギリは狙わない方が良いかと思います。

重さ・硬さがOKなら縫合

開いた口を、縫合しましょう。

手元には刺しゅう糸しかなくて、ちょっと強度が弱そうです。

改めて言いますが、通常はこんなに大きく切り開く必要はありません。

私は視覚障害者向けに鈴を入れたかったので、大きく切り開きました。