赤外線・おばけ探知機

第9回 IoT×プログラミング教育

成り行きで赤外線センサーを使った、おばけ探知機を作ることになりました。

トイレットペーパーの芯で探知機

次男(4歳)がトイレットペーパーの芯をガムテープでつなぎ合わせ、天井に向けていました。

何をしているか尋ねると、「点検してる」と教えてくれました。

きっと、保育園で火災報知機の点検する場面を見たのでしょう。

せっかくなので、この探知機を機械仕掛けにしてみます。

赤外線センサーって何?

探知機に赤外線距離センサーを付けることを提案すると、長男(6歳)から聞かれます。

長男「赤外線って何?」

お父さん「赤外線は・・・赤の外の光だ!」

長男「・・・」

お父さん「人間に見えない光をビー!って出して、跳ね返った光を受け取って距離を測るんだよ。」

長男は理解して、この赤外線センサーが気にいたようです。

後日、お母さんに赤外線センサーの仕組みを熱心に説明していました。

赤外線で距離計測は単純じゃない

今回使うのは、Arduino拡張キットに付属していた、シャープの赤外線距離センサー「GP2Y0A21YK0F」です。

測距範囲が10~80cm。

近すぎると測定できないようですし、受け取る値(電圧)は、距離に対して直線のグラフになっていません。

秋月電子通商Webサイト 商品ページのPDFより引用

距離を正確に測りたいわけじゃないし、まあ気にしなくていいでしょう。

赤外線センサーを取り付けよう

回路を作ります。

光センサーを使った時と、基本的に変わっていないので簡単です。

一点だけ注意が必要なのは、赤外線「GP2Y0A21YK0F」の仕様。

黒コードがVcc、赤コードがGNDという、電子工作の常識?を打ち破っています。

それを知らずに、無駄にハマりました・・・。

赤外線センサーの値を取得しよう

プログラムは光センサーと同じものを、ベースに使えます。

#define PIN 10
int val = 0;

void setup(){ 
 pinMode(PIN, OUTPUT);
 Serial.begin(9600);
}

void loop() {
 val=analogRead(0);
 Serial.println(val); //赤外線距離センサーの値書き出し
 delay(100);
}

0.1秒ごとに赤外線距離センサーの数字が、シリアルモニタに表示されます。

センサーにものを近づけたりして試しましょう。

100から750の間くらいで数字が変わりました。

近いほど早く大きな音で

探知機っぽくしたいので、ものが近いほど音の間隔が短く、大きな音が鳴るようにします。

LEDも同様に、近いほど早く点滅し、光が強くします。

analogWrite()が最大255だったので、最も近いと感知している750という入力をを250くらいで出力すれば良いはず。ざっくり3で割ります。

コードは、おおざっぱに下記のようになりました。

#define PIN 10
int val = 0;

void setup(){ 
 pinMode(PIN, OUTPUT);
 Serial.begin(9600);
}

void loop() {
 val=analogRead(0);
 Serial.println(val);
 if(val > 200){ // 200より大きいとき
  analogWrite(PIN,(val-200)/3); // 音を鳴らし、点灯
  delay(300-val/3); // 距離が近いほど待ち時間が短い
  analogWrite(PIN,0); // 消音、消灯
  delay(300-val/3); // 距離が近いほど待ち時間が短い
 }else{
  analogWrite(PIN,0); // 距離が遠いとき消音、消灯
 }
 delay(100);
}

マスキングテープで取り付け

最後に組み立てです。

3Mのマスキングテープで、Arduino互換機とブレッドボードをぐるぐる巻きにしましょう。

美的センスの欠けらもない取り付けですが・・・

マスキングテープなら、べた付かずに後ではがせるので楽です。

 

先端のトイレットペーパーの芯には、距離センサーを突っ込みます。

うまい具合に固定されます。

芯の少し奥に設置することで、赤外線距離センサーで感知できない至近距離の間合いに入らせないことができます。

おばけ探知機

完成した赤外線センサー探知機で遊びましょう!

子供に渡すと、人に向けて遊ぶので、「おばけ探知機」ということにしました。

人間・・・赤外線が反射して音が鳴る
おばけ・・・赤外線が通り抜けて音が鳴らない

電子工作っぽくなってきました。

次回はさらに電子工作の王道、赤外線センサーで障害物を避ける車を作ります!

モーターの出番です。

復習、回路は作れる?

IoT×プログラミング教育

ここでいったん振り返り、子供の理解レベルを把握しつつ、次の準備をします。

回路を自力で作れる

長男(6歳)は、毎日「機械作る?」と、たずねてくるくらい熱中しています。

回路を理解しているようで、LED、抵抗器、タクトスイッチ、光センサーを使って、自力で回路を作れます。

部品と、ブレッドボード(小さいやつ)を渡すと・・・

回路が出来上がっていました。

タクトスイッチを押すとLEDが光り、その光の強さは、暗い場所ほど弱わまる回路です。

知識の吸収力が、大人とは比べ物になりません。

親子共同で学ぶ

プログラミングの方も、いずれ「Scratch(スクラッチ)」で自力で作るようになるのかもしれませんが、しばらくは親が頑張ります。

子供たちに現時点で感じてもらいたいのは

  • 勉強すると、できることが増える感覚
  • ものづくりの楽しさ

成長と楽しさの体験を提供(UXデザイン)するため、親も電子回路とプログラミングを学び、試行錯誤します。

Arduino エントリーキットではものたりない

電子工作入門に、とても役立つ「Arduino エントリーキット」でしたが、距離センサーやモーターがなく、やりたいことを実現するにはものたりなくなってきました。

そこで次の段階、「Arduino拡張キット」をAmazonで購入してあります。

内容物は
– 距離センサー(GP2Y0A21YK0F) x 1
– 電解コンデンサー(100μF 25V) x 1
– サーボモーターセット  x 1
– 小型LCD(SD1602 VBWB-XA)  x 1
– ヘッドピン x 2、タクトスイッチ x 1
– ミニブレッドボード x 1
– ジャンパーワイヤー(14cmx15,18cmx5、23cmx5)

距離センサーとモーターは、電子工作の鉄板、障害物を避ける車を作れそうですし、小型LCDディスプレイがあれば、パソコンをのぞかなくても、情報を見ることができるようになるでしょう。

余談ですが、私の仕事でもソナー探知機のようなものを作りたく、超音波センサーとサーボモーターのセットも追加購入しています。

 

部品が増え、ますます子供・・・特に長男のテンションが上がっています。

引き続き、子供たちと一緒に電子工作を学んでいきます。

光センサーでオルゴール

第8回 IoT×プログラミング教育

光センサーで今度はオルゴールを作りましょう。

回路は前回のものから、LEDを取り除いただけです。

明るいときに曲を流す

オルゴールの箱の中に、光センサーを付けたArduinoを格納します。

箱を開けたら明るくなるので、前回(暗くしたら処理実行)とは不等式が逆のif文となります。

#define PIN 10
int val = 0;

void setup(){ 
 pinMode(PIN, OUTPUT);
 Serial.begin(9600);
}

void loop() {
 val = analogRead(0);
 Serial.println(val);
 if(val > 300){ //明るいと判定する基準値
  //ここに曲を書く
 }
 delay(500);
}

次に「tone()」を使って曲を書きますが・・・以前のような書き方だと、記述量が多くてけっこう疲れてしまいます。

ひとつの音を出すのに、2つの関数「tone()」と「delay()」が必要なので、かえるのうたでも58行となってしまいました。

なので、記述量を減らすために、新たな関数「runTone() 」を作りました。

#define PIN 10
#define BEAT 600 //音の長さ
int val = 0;

void setup(){ 
 pinMode(PIN, OUTPUT);
 Serial.begin(9600);
}

void loop() {
 val = analogRead(0);
 Serial.println(val);
 if(val > 300){
  runMusic(); //曲を流す
 }
 delay(500);
}

void runTone(int n, double len){
 tone(PIN, n, BEAT * len); //音を出す
 delay(BEAT * len); //音が出ている間待つ
}

void runMusic(){
 runTone(392,0.5); //ソ
 runTone(440,0.5); //ラ
 runTone(392,0.5); //ソ
 // ・・・曲は続く   
}

「runTone() 」で、以前より曲を書きやすくなりました。

「runTone(ドレミ番号, 音の長さ) 」となっており、第2引数の音の長さは、1が四分音符、0.5なら八分音符、2なら二分音符となります。

この数と、前もって記述した定数「BEET」のミリ秒をかけた数字が、音の長さとなります。

 

ここまでできたら、あとは仕上げです。

「runTone() 」 の中で、光センサーから明るさを取得して、一音ずつ鳴らすかどうかの判断をさせましょう。

箱を閉じて暗くなったら、次の音を出ないようにするためです。

最終的なコードです。

#define PIN 10
#define BEAT 600
int val = 0;

void setup(){ 
 pinMode(PIN, OUTPUT);
 Serial.begin(9600);
}

void loop() {
 val = analogRead(0);
 Serial.println(val);
 if(val > 300){
  runMusic();
 }
 delay(500);
}

void runTone(int n, double len){
 val=analogRead(0); //明るさを取得
 if(val > 300){ //明るいとき
  tone(PIN, n, BEAT * len);
  delay(BEAT * len);
 }
}

void runMusic(){
 runTone(392,0.5); //ソ
 runTone(440,0.5); //ラ
 runTone(392,0.5); //ソ
 runTone(330,0.5); //ミ
 runTone(392,0.5); //ソ
 runTone(440,0.5); //ラ
 runTone(392,0.5); //ソ
 runTone(330,0.5); //ミ
 runTone(262,0.5); //ド
 runTone(294,0.5); //レ
 runTone(330,0.5); //ミ
 runTone(330,0.5); //ミ
 runTone(294,2); //レ
 runTone(330,0.5); //ミ
 runTone(392,0.5); //ソ
 runTone(392,0.5); //ソ
 runTone(392,0.5); //ソ
 runTone(440,0.5); //ラ
 runTone(523,0.5); //ド
 runTone(523,0.5); //ド
 runTone(523,0.5); //ド
 runTone(392,0.5); //ソ
 runTone(440,0.5); //ラ
 runTone(330,0.5); //ミ
 runTone(294,0.5); //レ
 runTone(262,2); //ド
}

なんとか組みあがりました。

引数にも型が必要なんだ・・・とか、intって整数しか入らないんだ・・・とか、そんなレベルのC言語プログラミングでしたが、とりあえず思惑通りの動作をしています。

きっとポイントは20~24行目。
明るい時にしか音を鳴らす待ち時間「delay()」が実行されないので、暗くなると一瞬で曲の処理「runMusic()」が終了します。

終了しているので、再び明かるくなったとき、最初から曲が流れます。

いままではループで曲が流れっぱなしで制御できてなかったので、一歩前進した気がします。

箱詰めしてプレゼント

ふたつきの箱に、Arduino、ブレッドボード、モバイルバッテリーを格納します。

子供(三男)にプレゼントしてみます。

曲は「たき火」です。

なんだか、おもしろいようです。

 

箱を開けたら○○をする・・・という仕掛けは、まだまだアイデアが出てきそうです。

しかし、先に進みましょう。

次回は赤外線距離センサーを使います。

光で謎解き!宝探し

第7回 IoT×プログラミング教育

光センサーで何ができるか?宝探しをやってみましょう。

部屋を暗くすると、宝のありかが分かるゲームです。

明るさを受け取る「ANALOG IN」

光センサーを使ってプログラミングをするには、明るさを数値で取得する必要があります。

そこで、今まで使ったことのない差込口「ANALOG IN」を使います。

 

「ANALOG IN」・・・アナログ入力のことですが、0Vから5Vの電圧を、0から1023の数値で受け取れるようです。

都合よくとなりの「POWER」に、GND(0V)と5Vがあるので、ここに光センサーと抵抗器をつなぎましょう。

光センサーの抵抗を変化させ、「ANALOG IN」にかかる電圧を変えると、明るさを数値として取得できるはずです。

たぶん。

・・・電圧は中学のとき、勉強したような気がしますが、ほぼ忘れています。

 

抵抗器を変えながら試行錯誤し、最終的に回路は以下のものにしました。

黄色のジャンパーワイヤーを「ANALOG IN」の0番、「A0」に差し込んでいます。

「A0」の数値が小さい、つまり暗いときに、音と光で宝の場所を知らせるという仕掛けです。

明るさを受け取るプログラミング

Arduino IDEにあるシリアルモニタを使えば、明るさの数値をパソコンで見ることができます。

#define PIN 10
int val = 0; //変数宣言

void setup(){ 
 pinMode(PIN, OUTPUT);
 Serial.begin(9600); //シリアルモニタを使う
}

void loop() {
 val = analogRead(0); //アナログ入力0番の電圧を変数に代入
 Serial.println(val); //シリアルモニタに表示
 delay(500);
}

これで、シリアルモニタに明るさの数値が表示されます。

IDEの右上の虫眼鏡みたいなボタンをクリックしてみましょう。

0.5秒おきに数値が表示されるはずです。

数値が出てきます!

部屋の蛍光灯の明るさで787くらいのようです。

光センサーを手のひらで覆てみると・・・

暗くするほど数値が低くなります!

電気を消して暗くすると、10くらいの小さな数値になりました。

今回やりたいことは、電気を消したら宝のありかが分かる、という仕掛けなので、宝箱設置場所の照明をつけたり、消したりして、判定基準にする数値を決めましょう。

暗いと判定する数値が決まったら、if文を使って暗い時に実行するプログラムを追記します。

#define PIN 10
int val = 0;

void setup(){ 
 pinMode(PIN, OUTPUT);
 Serial.begin(9600);
}

void loop() {
 val = analogRead(0);
 Serial.println(val);
 if(val < 300){ //暗いと判定する基準値
  tone(PIN, 523, 500); //高いドの音が0.5秒置きに鳴り、光る
  delay(1000);
 }
 delay(500);
}

これで、暗い時に音と光で知らせるプログラムの完成です。

宝箱と謎解きの用意

ホームセンターで、木と金具を買ってきて、宝箱を作りました。
段ボールなどの箱でも良いと思います。

宝箱の中に子供の欲しがるものを入れ、玄関の死角に隠しました。

Arduinoへの電気供給は、モバイルバッテリーで行っています。

 

子供には怪文書を渡します。

ぞうのした

我が家の玄関マットが「ぞう」だったので、その下にもう一つの怪文書「くらく」を隠します。

写真:玄関マットの下に「くらく」の文字

これで、玄関に子供たちを誘導し、その場で電気を消すと、音と光で宝のありかが分かるというシナリオが完成しました。

謎解き宝探しはじめ!

字の読める長男は、ぞうの玄関マットの下に、次の怪文書があることに気が付きました。

次は「くらく」。

長男が謎を解いている間にハプニングが・・・。

字の読めない次男は、当たり前ですが謎解きなどする気はありません。

手あたり次第に宝箱を探し、先に発見してしまいました。

 

長男も駆け寄り、仕掛けを見て、暗くなると光ることを悟りました。

悲しい。

違う宝探しを提案して、いつかリベンジします。

 

とにかく・・・光センサーひとつで、電子工作の楽しみは倍増します。

次回は別の仕掛けを作ってみます。

カエルは明るいときに歌う

第6回 IoT×プログラミング教育

ついにセンサーの登場です。
光センサーを使って、明るいときに曲が流れる仕組みを作ってみたいと思います。

拍子抜けするくらい簡単です。

光センサーを挿すだけ

プログラムは前回作ったものを、まったく変えません。
「かえるのうた」が流れるプログラムです。

光で操作するので、回路からはボタン(タクトスイッチ)を取り除きました。

配線を整理するため、ジャンパーワイヤーの挿す場所を変えていますが、基本的には、光センサーを追加しただけの、単純な回路です。

LEDは、音と連動して光ると楽しいので、つけておきます。
今回はカエルっぽい緑色にしています。

光センサーは暗いときに抵抗が大きくなる

光センサーはCdS(硫化カドミウム)でできていて、この物質は暗くなるほど抵抗が大きくなる性質があるようです。

とりあえず、抵抗が大きくなるほど電気の流れは小さくなっていくので、暗くなるほど音は小さくなり、LEDの光は弱くなります。

 

では、電気を消してみます。

真っ暗だと、LEDも光らず、音も聞こません。

懐中電灯を近づけると・・・

歌いだしました。

カエルの粘土細工の方に気が取られて、子供たちはあまり集中していませんでしたが、実験は成功です。

光センサーを使えば、明るいときに光り、暗いときに消えるライトとかも、簡単に作れそうです。まったく役に立ちませんが。

 

次回はArduinoの「ANALOG IN」を使って、光センサーをもっと有効に活用したいと思います。

子供の破壊活動への対策

IoT×プログラミング教育の補足情報です。

「Arduino UNO」は、3,000円くらいする高級品?です。

うちの次男、三男、四男あたりが破壊しそうなので、アクリルケースでガードしました。(写真右側)

しかし・・・そんなガードも通用しない気がして、破壊されてもいいように、激安「Arduino Uno互換機」をAmazonで買いました。(写真左側)

500円以下という値段です!

これなら破壊されても、心のダメージは小さくて済みます。

互換機は本当に使えるのか?

互換機「EasyWordMall UNO」は、オリジナルの「Arduino UNO」と、同じようなことができるはずです。

ただ、値段が全然違うので、性能か何か違うのでしょう。

Amazonで説明を読んでいると・・・

キャプチャ:Amazon
Amazon 「Arduino互換機 EasyWordMall UNO」の説明

「オリジナルのUNO R3より高性能。」

いやいや、何を言っているんだい。

 

とはいえ、カスタマー評価は良いし、注文しました。

普通に使える

1週間後、中国語の書かれた封筒に梱包せれ、航空便で届きました。

Windos10のPCに接続してみると、シリアルポート「COM4」として認識します。

Arduino IDEで、シリアルポート「COM4」を選択します。

「マイコンボードに書き出し」ボタンを押すと、あっさりプログラムが書き込まれ、意図通りに動作しました。

あえてこの「EasyWordMall UNO」の悪いところを書くならば、部品の接着がゆがんでいるところでしょうか?

子供に破壊されること前提で買っているので、問題はありません。

 

廉価な互換機であれば、親(私)がビクビクせず、子供は自由(粗雑)に触れるので、のびのび電子工作を楽しめるでしょう。

 

電気の基礎を勉強しよう

IoT×プログラミング教育

進めていくうちに、ある問題に気づきました。

電気の基礎を知らない

ブレッドボードにピンを挿して回路を作ると、見えないところで導線がつながります。なので、回路が「つながる」ということが直感的には分かりません。

そしてもうひとつ。

すごく当たり前のことでしたが、6歳以下の子供たちには、何が電気を通すのかすら、分かっていません。

思い返せば、子供たちと絶縁体や誘電体について語り合ったことはありませんでした。

電気が通る道をつなげよう

まずは、電気を流すためには、電気が通る道をつなげる必要がある、ということを見ていこうと思います。

ブレッドボードを使わずに、LED、抵抗、導線(ジャンパーワイヤー)を、直接テープでつなぎとめます。

接触が悪いので、アルミ箔で巻いてから、テープを巻くとよいです。

 

回路は単純です。

プログラムも必要ない、POWERの「5V」にプラスの線、「GND」にマイナスの線を挿します。

導線は一か所、意図的につなげません。

つなげなかった導線の端には、アルミ箔を付けて、通電実験をしやすくしておきます。

そして、アルミ箔どうしをくっつけると・・・

光ります。

「すごーい!」と感嘆の声を上げる6歳の長男。

電気はスタートからゴールまで、通り道を作ることで流れることを知ります。

電気を通すものは?

身近なもので、電気が通るものを探してみましょう。

まず、スプーンは・・・?

長男「通った!」

 

それじゃあ、箸は?

長男「あら・・・通らないんだ。木だから。」

早くも、絶縁体と誘電体の違いを、つかんできた感じです。

 

まだまだ、実験してみましょう。

お金は、1円玉から500円玉すべて・・・「通る。」

消しゴムは・・・「通らない。」

紙は・・・「通る。あっ、通らない。」

ぬいぐるみは・・・「通らない。」

カバンは・・・「チャックは通るけど、ここ(皮)は通らない。」

 

もう、分かってきたようです。

何でできたものが、電気を通す?

長男「金属!」

 

電気工作を楽しむうえでの基礎をマスターしたようです。

 

 

曲当てクイズ

第5回 IoT×プログラミング教育

電圧スピーカーを使ってメロディーを流し、子供に何の曲かを当ててもらいます。

メロディーをプログラム

回路は前回と変わりません。

プログラムだけ、書き換えます。

ドレミのメロディーの出し方は、「Arduinoの動かせ方入門」を参考とさせていただきました。

メロディーを流すには、tone()を使います。

tone( ピン番号 , ドレミの番号 , 音の長さ );

第1引数はピン番号。
電圧スピーカーにつながっているピン番号のことです。今回使う回路では10を使っています。

第2引数はドレミの番号。(周波数に関係する数字?)
262・・・ド
294・・・レ
330・・・ミ
349・・・ファ
392・・・ソ
440・・・ラ
494・・・シ
523・・・ド
と、なっています。

第3引数は音の長さ。
今回は四分音符を600(0.6秒)としています。

それでは、私が暗記している楽譜をプログラミングします。

void loop(){
#define PIN 10
#define BEAT 600 //音の長さ

void setup(){ 
 pinMode(PIN, OUTPUT); 
}

void loop(){
 tone(PIN,262,BEAT); //ド
 delay(BEAT);
 tone(PIN,294,BEAT); //レ
 delay(BEAT);
 tone(PIN,330,BEAT); //ミ
 delay(BEAT);
 tone(PIN,349,BEAT); //ファ
 delay(BEAT);
 tone(PIN,330,BEAT); //ミ
 delay(BEAT);
 tone(PIN,294,BEAT); //レ
 delay(BEAT);
 tone(PIN,262,BEAT); //ド
 delay(BEAT*2);
 tone(PIN,330,BEAT); //ミ
 delay(BEAT);
 tone(PIN,349,BEAT); //ファ
 delay(BEAT);
 tone(PIN,392,BEAT); //ソ
 delay(BEAT);
 tone(PIN,440,BEAT); //ラ
 delay(BEAT);
 tone(PIN,392,BEAT); //ソ
 delay(BEAT);
 tone(PIN,349,BEAT); //ファ
 delay(BEAT);
 tone(PIN,330,BEAT); //ミ
 delay(BEAT*2);
 tone(PIN,262,BEAT); //ド
 delay(BEAT*2);
 tone(PIN,262,BEAT); //ド
 delay(BEAT*2);
 tone(PIN,262,BEAT); //ド
 delay(BEAT*2);
 tone(PIN,262,BEAT); //ド
 delay(BEAT*2);
 tone(PIN,262,BEAT/2); //ド
 delay(BEAT/2);
 tone(PIN,262,BEAT/2); //ド
 delay(BEAT/2);
 tone(PIN,294,BEAT/2); //レ
 delay(BEAT/2);
 tone(PIN,294,BEAT/2); //レ
 delay(BEAT/2);
 tone(PIN,330,BEAT/2); //ミ
 delay(BEAT/2);
 tone(PIN,330,BEAT/2); //ミ
 delay(BEAT/2);
 tone(PIN,349,BEAT/2); //ファ
 delay(BEAT/2);
 tone(PIN,349,BEAT/2); //ファ
 delay(BEAT/2);
 tone(PIN,330,BEAT); //ミ
 delay(BEAT);
 tone(PIN,294,BEAT); //レ
 delay(BEAT);
 tone(PIN,262,BEAT); //ド
 delay(BEAT*2);
}

このプログラムと回路では、ボタンを押したら曲を最初から流すという処理はありません。

曲の途中から流れますが、今はこれでいいでしょう。

曲当てクイズ

さあ、ボタンを押します。

正解するでしょうか・・・?

簡単でした。

いくつか曲を用意して、書き換えて遊ぶこともできるでしょう。

 

次回は、いよいよセンサーを使います。

障害者スポーツで呼吸法?

障害者スポーツイベントで、「スポーツ吹き矢」という競技がありました。

障害者も健常者も関係ないような、吹き矢で的を射る競技です。

これは武道か?儀式か?

「スポーツ吹き矢」は、的の中心を射るほど高得点という、点数を競うスポーツであることに違いはないのですが、別の何かがあります。

やったことはないですが、弓道に近いのかもしれません。

さらに、やったことはないですが、太極拳に近い気もします。

  1. 的に向かい礼をします。
  2. 吹き矢の筒を両手に持ち、筒を水平にしたまま両手を下ろします。
  3. 鼻で息を吸いながら、両手を3秒かけて上げていきます。
  4. 口で息を吐きながら、両手を9秒かけて下ろします。筒は水平を維持して。
  5. 筒を的に向け、息を吸って構え、狙いを定めます。

2から5の一連の動作は、矢を吹く前に必ずやります。

・・・最低でも1回吹くのに12秒はかかるじゃん!

調子に乗るな!

吹きます。

ビュッ!

スパン!と的に矢が刺さります。

思ったよりうまくいくので、ヘラヘラしていました。

12秒かかる動作は行いつつも、的の中心を射ぬくことに夢中になっていました。

全5本の矢を吹き終わり、点数を確認します。

初めてにしてはなかなか良い点数だったらしく、教えてくれた先生にお礼を言って、気分よくその場を立ち去りました。

 

すると・・・

 

「ダメじゃないの!」

別の先生から怒られました。

「矢を吹いた後が、ぜんぜんダメ!いいところに当たって調子に乗ってたでしょ。」

え、え、なんでダメ!?

健康を目的とした呼吸法

本来は吹いた後、息を吐きながら6秒かけ、筒を水平にしたまま両手を下ろします。

5本吹き終わったら、的に向かって礼をします。

これが基本動作です。

 

・・・理解が遅かったです。

この時間がかかる動作は、儀式じゃなくて、健康を考えた呼吸法ですね。

吹き矢と呼吸法を組み合わせ、さらに武道として昇華させたのが「スポーツ吹き矢」なのです。

競技名から、ぜんぜんイメージがつきませんでした。

 

 

深い・・・!

障害者スポーツは体験するしかない

障害者スポーツ体験イベントがあったので、参加してきました。

競技用車いすの旋回性を楽しむ

車いすバスケやテニスで使われる、ハの字型車輪の車いすを体験します。

実はすごく乗りたかったです。

以前、目の前で競技用車いすの旋回が見たことがあり、それが楽しそうで乗ってみたかったのです。

 

いざ、乗ってみると、想像以上にクルクル回ります。

右手と左手で、それぞれ逆方向に車輪を回すと、車いすがクルっと回ります。

 

また、1回力強くこぐだけで、意外と前まで進みます。

スポーツ用に改良されただけあって、非常に動きが軽いです。

 

体験会では、直進、旋回、ブレーキ(手で車輪を押さえる)という基本動作だけだったので、少々物足りないものでした。

三角コーンを置いたコースを走るなど、次のステップもやってみたくなります。

知られざる障害者スポーツの数々

「サウンドテーブルテニス」という、目隠して音の鳴るピンポン玉を打ち返す卓球があり、それを体験できるコーナーもありました。

視覚障害者のために考えられたスポーツのようです。

音の距離感覚が試されますが、通常の卓球よりは打ち返しやすいので、幼児でも楽しめます。

知らない世界がたくさんあり、新しいスポーツに出会う楽しさを感じる体験会でした。