小学校の授業参観に行ったとき、玄関のドアが開けられず困りました。
鍵がかかっているのかな?と、思って、別の入り口を探してキョロキョロしていると、先生が「引き戸なんですよ、分かりにくいですよね。」と、開けてくれました。
・・・恥ずかしい。
デザインが悪い
自己嫌悪に陥いりそうですが、これはデザインが悪い。
先生の話では、他にも間違えた人がいるようです。
有名な認知心理学者ノーマン博士の著書『誰のためのデザイン?』に、ドアのデザインの問題と、それを作ったデザイナーの問題について、書かれていた記憶があります。
たしか・・・悪いのは使う人ではなく、間違いを起こすデザインだと。
少なくともユーザー(私)の経験では、押し戸(開き戸)だと認知してしまいました。
なぜ間違えたか?
側面と正面からみた、ドアの形です。
大部分がガラス張りで、金属の取っ手がついています。
なぜ私が横にスライドさせる引き戸だと思わず、押してしまったのか・・・理由は分かりました。
普段使うデパートの入口の押し戸に、とても近いデザインだったからです。
今までの経験が、押し戸と引き戸を間違えさせたようです。
バリアフリー配慮か
では、なぜ学校の玄関を、引き戸にしたかを考えました。
確か私の小学校は押し戸だったような・・・。
息子の通う学校は比較的新しく、校内には車いす用トイレや、エレベーターが設置されています。
なるほど・・・車いす用トイレのドアと同じ設計思想なのでしょう。
前後移動がなく、車いすでも開けやすいのが引き戸です。
バリアフリーへの配慮で、玄関が引き戸になったと考えられます。
ただ、間違える人が多いなら、ユニバーサルデザインとは言えません。
開けてくれた先生が「横矢印でもつけようかな・・・」と言っていました。
確かに、それなら横に引くと、すぐ認識できそうです。