視覚障害者向けに、音が出るボッチャボールを作っています。
市販のプラ鈴を入れたボッチャボールは、音の出がいまいち。
そこで、自作したプラ鈴に入れ替えたところ、大幅に音が改善されました。
3Dプリンターで作ったプラ鈴
市販のプラ鈴は体積が大きい割りに軽いため、複数鈴を入れると、ボッチャ公式の重量より軽いボールになってしまいます。
プラ鈴を入れるとしても1つが限界でしたが、音が小さくて、あまり聞こえない状態でした。
そこで、小さめのプラ鈴を作ります。
3Dプリンターで鈴を覆うプラスチックカバーを作ります。
直径2cmほどです。
音が出やすいよう、16の切れ目があります。
ボールの縫い目を大きく切り開き、プラ鈴を押し込みます。
今回は2つのプラ鈴を入れました。
ボールの中にもともと入っているプラスチックの粒は、適量を抜きましょう。
ボールの重さをチェック
ボッチャボールの公式球は275±12gです。
今回は標準より10g軽い、265gとしています。
ちょっと軟らかめです。硬くする場合は、もっとプラスチックの粒を戻し、パンパンにボールを膨らませます。
問題なければ縫合
持ったり、振ったりして、音、硬さに問題なかった場合、縫合します。
投げて音を確認しよう
プラ鈴が2つになり、前回より明らかに音が出るようになりました。
音の出るボッチャボールは想像以上に良いです。
視覚障害者向けに機能するかは、本日さっそく確認しますが、それ以外にも子供向けに良いかもしれません。
音が出ると、ボッチャがちょっと楽しくなります。
余談
音のなるボッチャボールは、世界のどこかで作っている気がして、探してみました。
ブラインドボッチャのメーカーと言えば、デンマークの「ハンディライフ」ですが、そこでは扱ってないようでした。
さらに調べると、イギリスのメーカー「New Age」で作っていることが分かりました。
amazon.ukで「Sound Boccia」で検索すると、穴の開いた音の出るボッチャボールが出てきます。(※2019年11月調べ。日本へは発送できません。)
気になるのが評価が1つ星。
NOT competition balls
If you take these to a competition you will have them rejected because they have visible cut marks!
穴が開いていると、競技用のボールとしては使えないようです。
今後、BC7(ボッチャ視覚障害者クラス)が国際的に広がっていけば、穴あきのボールも認められてくると思いますが、今現在はボール表面を加工しない方がよさそうです。