読みやすいフォントは?慣れが最も影響する

ある医療関係者から、自分の資料が何だか読みにくいという相談を受けました。見せてもらった資料は丸ゴシック。フォントが原因でしょう。いくつか検証したところ、最も読みやすいのは「MS Pゴシック」だと分かりました。

丸ゴシックが読みにくい

※勉強用の資料で、写真公開OKの内容です。

「資料が読みにくいんだけど・・・」とA4の紙を渡され、相談を受けました。

見るとシンプルなWordの資料です。

文字はHG丸ゴシックです。読みにくく感じるのはフォントの影響でしょう。

読みやすいフォントは?

好きなフォントランキングは、2014年に1位「MS ゴシック」という記事を見たことがありました。

見慣れたフォントを好きになる結果です。

読みやすさについても、見慣れたフォントが最も読みやすい。という結果になると思われます。

実際に見比べて検証

相談者からWordのデータをもらって、フォントを変え、どれが読みやすいか選んでもらうことにしました。

選択肢が多いと疲れるので、3つに絞りました。

MS Pゴシック

好きな文字ランキング1位だった「MS ゴシック」。厳密に言うと「MS Pゴシック」で文字幅が調整されているプロポーショナル(P)フォントです。

Windows95で採用され、OSやIEの標準フォントとして多くの人の目に触れました。office2016になるまで、Wordの標準フォントでもありました。officeをバージョンアップしていない組織では今でも現役です。

読みやすいフォントの最有力候補。

メイリオ

Windows Vistaで採用されたフォント。「明瞭」が名前の由来。Webでの読みやすさも考慮されて作られたフォントで、2017年にChromeの標準フォントが「MS Pゴシック」から「メイリオ」に変更になりました。Web上では標準フォントという扱いです。

人によっては紙よりデジタルで文字を見ることが多くなり見慣れたため、もしかしたら読みやすさで「MS Pゴシック」に勝てるかもしれません。

BIZ UDPゴシック

誰もが見やすいユニバーサルデザイン(UD)フォント。Windows10をアップデートしていれば、標準で入っているフォントです。読みやすさを追求したフォント。

ユニバーサルデザインの力を信じたく、候補に入れました。

最も見やすいフォントは?

3つのフォントで印刷し、どれが読みやすいか選択してもらいます。

いずれも、以前の丸ゴシックより読みやすいという評価でした。

結果は・・・

  1. MS Pゴシック
  2. メイリオ
  3. BIZ UDPゴシック

という順位で、予想通りの結果に。

私を含めてもサンプル数2なので、統計的に証明はされません。

ただ、デジタル化が始まって25年も「MS Pゴシック」を見ている現代人が、「MS Pゴシック」を見やすいと感じるのは必然です。

明瞭に改善された「メイリオ」や、誰にでも見やすい「BIZ UDPゴシック」が品質で劣るわけがない、むしろ、読みやすさは向上しているはずなのですが、人の慣れの方が、読みやすさに大きく影響します。

勉強用とか、社内用とか、読みやすさを優先する資料なら、現状「MS Pゴシック」を使う選択が、もっともよいでしょう。

他の候補

選択肢を減らすため、今回は対象から外した「游ゴシック」。最新版のWordの標準フォントで、WindowsとMacどちらでも使える共通フォントです。

慣れの問題で、読みやすいとはまだ言えませんが・・・今後長く「游ゴシック」が標準になるなら、読みやすいフォントは「游ゴシック」と言われる時代が来るのかもしれません。

とにかく慣れが、読みやすさにもっとも影響します。

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