障害者スポーツイベントで、「スポーツ吹き矢」という競技がありました。
障害者も健常者も関係ないような、吹き矢で的を射る競技です。
これは武道か?儀式か?
「スポーツ吹き矢」は、的の中心を射るほど高得点という、点数を競うスポーツであることに違いはないのですが、別の何かがあります。
やったことはないですが、弓道に近いのかもしれません。
さらに、やったことはないですが、太極拳に近い気もします。
- 的に向かい礼をします。
- 吹き矢の筒を両手に持ち、筒を水平にしたまま両手を下ろします。
- 鼻で息を吸いながら、両手を3秒かけて上げていきます。
- 口で息を吐きながら、両手を9秒かけて下ろします。筒は水平を維持して。
- 筒を的に向け、息を吸って構え、狙いを定めます。
2から5の一連の動作は、矢を吹く前に必ずやります。
・・・最低でも1回吹くのに12秒はかかるじゃん!
調子に乗るな!
吹きます。
ビュッ!
スパン!と的に矢が刺さります。
思ったよりうまくいくので、ヘラヘラしていました。
12秒かかる動作は行いつつも、的の中心を射ぬくことに夢中になっていました。
全5本の矢を吹き終わり、点数を確認します。
初めてにしてはなかなか良い点数だったらしく、教えてくれた先生にお礼を言って、気分よくその場を立ち去りました。
すると・・・
「ダメじゃないの!」
別の先生から怒られました。
「矢を吹いた後が、ぜんぜんダメ!いいところに当たって調子に乗ってたでしょ。」
え、え、なんでダメ!?
健康を目的とした呼吸法
本来は吹いた後、息を吐きながら6秒かけ、筒を水平にしたまま両手を下ろします。
5本吹き終わったら、的に向かって礼をします。
これが基本動作です。
・・・理解が遅かったです。
この時間がかかる動作は、儀式じゃなくて、健康を考えた呼吸法ですね。
吹き矢と呼吸法を組み合わせ、さらに武道として昇華させたのが「スポーツ吹き矢」なのです。
競技名から、ぜんぜんイメージがつきませんでした。
深い・・・!