ボッチャボールのスエード素材は摩擦が小さく転がりやすいです。転がりやすいのにブロッカーとして転がりにくいソフトを持っています。もはや矛盾しているこのボールを、どうやって使えばよいのか研究します。
ハンディライフのスエードモデル・ソフト
昔、ボッチャの体験会用に、スエードモデルのソフトを買いました。
毛羽立ったスエードボールは、柔らかそうな見た目です。そんな印象だけでソフトのボールを選びました。浅はかな判断です。
スエードの転がりやすい性能を考えると、ヒットに使うハード向きでしょう。たしか、BC3河本選手がスエードのスーパーハードを使っていたかと思います。
スエード転がりの比較実験
ランプを使ってスエードの転がりを比較します。左から、ビクトリーの合成皮革(スーパーソフト)、KENKOの合成皮革(ソフト?)、ハンディライフのスエード(ソフト)です。
メーカーも違い、使い込んだ影響もあるので単純比較はできません。ただ、スエードの摩擦の低さは見た目通りで、ソフトの割にはよく転がります。
余談ですが、何回か転がして、各ボールのストレートポイントが分かってきました。
意外とブロックできるスエード・ソフト
ブロックの実験です。左からビクトリーの合成皮革、KENKOの合成皮革、ハンディライフのスエード・ソフト。
ビクトリーはブロック用のスーパーソフトなので、やはり動きません。
意外だったのは、ハンディライフのスエードが、KENKOと比べても転がらないこと。
ランプで転がしたときは、スエードが一番の飛距離でしたが、ブロックの時は比較的動かないようです。
私の持っているスエード・ソフトは、指で押すとくぼみがなかなか消えません。つまり、緩衝性能が高く、思ったほど動かないのでしょう。
あと摩擦が小さいので、正面からの直撃でなければ、力を受け流すことができているようにも見えました。
スエードのソフトは転がるブロッカー
ハンディライフのスエードボール・ソフトは、表面の摩擦が小さく、よく転がります。同時に緩衝性能が高く、動き出すまでにエネルギーを使います。そのためブロッカーとしても使えます。
想像以上の性能でしたが、ボールの動きを予測しにくいこともあり、スエード・ソフトは初心者向けではないでしょう。
ブロッカーにスエードを選ぶのは正攻法ではないと思うので、対戦相手に意表を突きたいときなど、高度な戦略で使うボールなのかもしれません。