冬の閉め切った部屋で、ソーラー発電の電気を窓越しで取り込みたい。窓越しでワイヤレス充電はできますが、現状は実用レベルではないです。
ソーラー発電が余る
ベランダに干している(?)ソーラーが、よく発電してくれます。ただ、充電するモバイルバッテリーを家の中に出し入れすることが手間になります。
ベランダで発電した電力を、家の中に簡単に取り込む方法はないでしょうか?
複層窓ガラスが邪魔になる
室内にソーラーを設置し、窓ガラス越しに発電できれば、家の中で電気を使えます。
しかし、窓越しだと80%発電が減少しました。
家の窓が断熱のため複層ガラスとなっており、光を反射し、発電量が大幅に減ってしまうようです。
そもそも窓際に大きいソーラーをぶら下げるのは、景観的にも良くないので、やはりソーラーは外に設置した方が良いでしょう。
ワイヤレス電送も届かない
家に穴を空けない、寒いから窓を開けない。この条件で外の発電を家の中に取り入れるには、ワイヤレス電送規格「Qi」を使うことが考えられます。
しかし、ここでも複層ガラスの厚みが邪魔で、一般的なQi充電機(有効距離2-3mm程度)では、ガラス越しに充電はできません。
もっと有効距離の長いQi充電器が必要です。
長距離ワイヤレス充電器「deskHack」
厚みのある窓を越えられる商品がありました。
厚さ12-32mmを越えられる「deskHack」です。
すばらしい電送力!
しかし、問題になったのは、動作させるのに24V/1A必要になることです。
持っているソーラーパネルで、この出力は出せません。
「deskHack」を使うには、AC100Vの家庭用コンセントに付属のアダプターを付けて使うことになりそうです。
AC100V付きモバイルバッテリー
ソーラー発電の5Vで充電し、AC100Vの出力ができる・・・そんな都合の良いモバイルバッテリーがありました。
SIKONの31200mAhモバイルバッテリーです。
ソーラー発電を一度モバイルバッテリーに取り込み、そこからQiで窓越しに電気を取り込みます。
窓越しソーラー充電の全体構成
ソーラーパネル→モバイルバッテリー→ワイヤレス充電器→スマホ
この構成で、外で発電した電気を、窓越しで家の中に取り込みます。
充電はできた・・・しかし
ワイヤレス充電器「deskHack」も、SIKONのモバイルバッテリーも、正常に動作し、iPhoneの充電が窓越しでできました。
しかし、実用を考えると残念な結果に。
まずソーラー充電中は、自動でモバイルバッテリーのAC100V出力が落ちます。
晴れた日中は、バッテリー出力ができないので、窓越しの充電ができません。
さらに、夜や曇りの日でも、しばらく充電を使わないと「deskHack」の電源が落ちます。おそらく微弱な電力しか使わない待機状態だと、モバイルバッテリーが一定時間後に出力を落とす仕様なのでしょう。
窓を開けて、モバイルバッテリーの電源を入れ直す手間を考えると、もはやそのままモバイルバッテリーを家の中に取り込んで使った方が良いです。
窓越しワイヤレス充電の実用化は、もう少し技術が進化してからになりそうです。