コロナ禍で最も役立ったプロダクトは、蝶のマスクバンドでした。マスクの長時間着用で耳が痛いという看護師や検査技師の方に使われています。フィードバックをもらいながら3Dプリントし、改良を繰り返しました。
オシャレなマスクバンドがなかった
周りから長時間のマスク着用で「耳が痛い」という声は聞くのですが、あまりマスクバンドを着けている人は見かけません。
マスクバンドの存在自体を知らない人も多いと思います。
100円ショップや通販でマスクバンドは売っていますが、無機質なマスクバンドしか見かけませんでした。(最近はオシャレなバンドも出てきました。)
着けたくなるオシャレなマスクバンドがあれば、耳の痛みを我慢せず、利用する人が増えるかもしれません。
3Dプリンターでマスクバンドを試作
花や動物のデザイン、キャラクターを用いたデザインなど、いくつかマスクバンドを3Dプリントして、医療従事者に配りました。
意外なことに、あまり良くないと思っていた大きな鳥のバンドが高評価でした。
飾りが大きいバンドほどズレず、機能性は高いようです。
大きな鳥が良かったわけではないので、妻のアドバイスで蝶に変えました。
いくつか3Dプリントします。素材はゴムのような弾性があるTPUフィラメントを使っています。
目に留まって口コミで広まる
蝶のマスクバンドが出来ました。
これを再び医療従事者に配りました。
このバンドを付けて病院で仕事をしていると、「それ何?」と話題になり、口コミで広がるようです。
人によって好みの色やサイズが違うため、バリエーションを用意しました。
フィードバックでさらに改善
蝶の触覚に、時々髪の毛が絡まるという話があり、触覚と羽を合体させ、髪の毛を巻き込みにくいように変更しました。
また、マスクをひっかける部分を少し太くし、強度を上げています。
蝶も少し大きくして、よりズレにくくなりました。
蝶のマスクバンド3Dプリントデータ
3Dプリンターを持っている方、または、DMMなどの3Dプリントサービスを利用する方は、必要に応じて下記の3Dデータをお使いください。
なお、蝶の部分はellefung氏のデータ(CC BY-SA 3.0)を調整して使わせていただきました。
医療従事者に感謝
最後に。
世界では医療従事者の死亡ニュースが流れているので、病院で働く人たちは、不安も大きいと思います。
自分の命を懸け、他の命を助ける人たちに感謝します。