小学生がブラック企業を学ぶ

小学5年の長男が図書館から『気をつけよう!ブラックバイト・ブラック企業』を借りてきました。気になって、私もついつい手に取ってしまいました。

図書館で子供向けに

この本は労働の話なので、中学生・高校生向けとなります。

小学生が借りてくる本ではないような気がしますが・・・長男は興味深く読んでいました。

レジの打ち間違えで差額弁償とか、不要商品の買取とか、事例がいくつか紹介されています。私がバイトを始めたときは当たり前にありました。(だからこういう本が作られたのでしょう。)

今はネットで拡散されるリスクがあるので、ブラックな状況は少なくなっていると思います。

ただ、不況が続くと経営悪化から、ブラック企業は増えるでしょう。子供の身を守るため、図書館に本が置いてあるのは良いことだと思います。

たとえ本がなくても、親の世代は氷河期だと思うので、ブラック企業には敏感に反応して、相談にのることもできるでしょう。

ブラック企業って何?

本では悪人みたいなオーナーや先輩が登場しますが、ブラック企業は人の問題より、社会システムの問題が大きいことを、補足的に長男に伝えました。

ブラック企業は日本の社会システムの弱点が生み出したもの。

昔の日本人は、終身雇用と充実した保証の代わりに、「24時間働けますか?」という過酷な労働要求を受け入れていました。

会社に尽くすのが当たり前という価値観が多かったと思います。

しかし日本経済が悪化して、この社会システムの負の側面が大きく出ます。

サービス残業で「72時間働けますか?」(IT業界では「三徹」と呼ばれる)というような、会社に命を捧げるような状況も、あったと思います。

報酬と労働のバランスが崩壊し、耐えられなくなった若い世代が「ブラックだ!」とネット上で声を上げたのが認知の始まりだったと思います。

・・・なんだか、労働に対して怖い話ばっかりとなってしまいましたが、長男が社会に出るころには、労働の価値感が大きく変わっていると思います。

どんな時代になっても、自分が納得して働けるようになる心の持ちようが、重要かもしれません。

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