ボッチャ超音波計測

前回書いた、ボッチャの計測時間の課題解決の1つとして、超音波計測機を試作してみます。(電子工作の勉強も目的です)

マッハ1で計測

超音波は音なので、1秒間に340メートル進みます。

1メートルの距離を、超音波が往復して距離を測る時間は0.006秒です。

現在ボッチャで使われている、メジャーやコンパス型定規の代わりに使えないかと考えています。

計測準備時間を除けば・・・計測自体は、マッハ1で測るので、メジャーを引っ張るより早いとは思います。

ちなみに、幼児が参加するようなボッチャ体験会で、威力を発揮しそうです。
ジャックボールから、かなり離れた場所を計測することになるので。

超音波計測をしてみる

マイコンボード「Arduino」、超音波センサー、モーター、その他、細かいパーツを用意しました。

てきとうに穴を開けて、ねじで組み立てます。

360度回転する、潜水艦のソナー探知機のようなものを作ろうとしたのですが、知識不足で180度しか回転しないモーターを買ってしまいました・・・。

とりあえず、超音波距離計測をするプログラムを書き込んで、実験してみます。

ジー 「11.59cm」

楽しいです。定規で実測すると、あまり正確ではないですが。

音の速度は、気温と気圧で変わるらしいので、温度センサーと気圧センサーも実装して、補正したほうが良いようです。しかし、試作であまり細かいことは気にしません。

データが魅了する

幼いころの記憶ですが、野球のテレビ中継で、投球速度がテレビ画面に映し出されるのを、熱心に何度も見ていたことを覚えています。

数字データで選手のプレーがより具体的に伝わってくるからでしょうか?

今回の超音波センサーは、単純な距離を測るだけのものでしたが、ボッチャの大会で、できるだけ計測に時間をかけず、距離データを観客に表示できれば、面白さが増すのでは?と、改善余地を感じました。

ボッチャの課題 計測時間

リオ大会でのボッチャ観戦で感じた課題を記述します。

計測機会が多く、アナログ

ボッチャは3投目以降、ジャックボール(白いボール)から遠い方のプレイヤーが投げるルールとなっています。

つまり2投目から、どちらが近いか距離を測ります。

基本は目測ですが、目測で判断つかないときは、道具を使います。

わずかな隙間を測るための尖った三角形の定規、近距離を測るコンパス型の定規、長距離を測るメジャー。

審判がボールを動かさないように、慎重に、慎重に計測します。

計測と結果の時間差

精密な計測が必要なのは、アーチェリーや射撃も同じです。しかしボッチャと決定的に違うのは、電光掲示板でどの得点を射ぬいたか、即時に表示されるところ。

テクノロジーにより、結果のリアルタイムに知ることができるところです。

なぜ結果のリアルタイム表示が重要か?

アーチェリーとボッチャを比較したとき、歓声のタイミングが明らかに違いました。

アーチェリー

矢を放つ→グサッ(ささる)→10点→ワー!!(大きな歓声)

プレーと歓声がリアルタイムで連動しています。

ボッチャ

ボールを投げる→ピタッ(止まる)→ワー(歓声)→審判の計測・・・(間)・・・結果表示→ワー(歓声)

歓声を上げるタイミングが分散されます。興奮の分散です。

世界最高峰の戦いとなると、もはやボールが密集しすぎて、審判の計測が終わるまで、待たなければ勝敗が分かりません。

歓声を上げるタイミングを見失っている人もいるような感じを受けました。

テクノロジーで解決するなら

おそらく、1試合だけならボッチャコートの俯瞰映像を会場の大きな電光掲示板で見られるだけで、観戦の楽しさは倍増します。

ただ、同時に6試合くらい進行することも普通にあり、電光掲示板では限度があります。

解決案の1つとして、スマートグラスのARによって、視界の一部に自分の関心のあるボッチャコートの俯瞰映像を流すという案は考えられます。

ちなみに「スマートグラス」という実用化が先の技術を上げましたが、スマホを持ちながらの観戦は拍手ができず、盛り上がらなかったので、ウェアラブル端末を上げました。

他にも、ボール認識技術での解決方法も出てくると思います。

ボッチャは、これから進化する競技だと考えています。